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Vibe CodingのためのTips

LLMと効果的に対話するための5つの実践テクニックを具体例とともに解説。

通りすがりのラマ🦙
9 May, 2025

はじめに

LLM(大規模言語モデル)を活用する際、やみくもにプロンプトを投げるだけでは効果は薄い。精度の高いアウトプットを得るためには、対話の進め方にコツがある。本記事では、そのための5つの実践的なテクニックを紹介する。

1. Good vibes ― 良いプロンプトがすべての出発点

LLMは往々にして冗長な出力を行う傾向がある。そのため、「結論から簡潔に述べてください」など、出力を短く制限する指示を加えると、読みやすく要点を押さえた回答を得やすい。

また、LLMが参照する情報は更新されていないこともある。「最新のAPIドキュメントを元に回答してください」といった指示を加えることで、より信頼性の高い出力が得られる。

2. Vibe but verify ― ノリよく使っても検証は欠かさない

LLMは万能ではない。誤情報を出す可能性もある。そのため、同じ質問を複数のモデル(ChatGPT、Claude、Geminiなど)に投げて答えを比較するのがよい。

たとえば、あるAPIの使用例についてChatGPTに聞いたあと、Claudeにも同様の質問をして食い違いを確認するといった使い方が有効である。

3. Step up the vibe ― リクエストを小さく分ける

一度に複雑な処理を丸ごと実装してもらうよりも、小さなステップに分解する方が正確かつ効率的である。

悪い例

「この要件をすべて満たすコードを一括で生成して」と依頼して、200行以上のコードを一度に生成
→ エラー発生 → デバッグに時間がかかる → 修正が困難になる

良い例

「まずは入力値のバリデーションだけを行う10行程度の関数を作って」と依頼
→ 単体テストで確認
→ 問題がなければ次の処理ステップへ

このように、「1関数・1責任の原則」に従って、LLMとのやり取りをモジュール化すると生産性が上がる。

小さなステップに分割すること自体をLLMに任せるのもあり。これはOrchestrator-Workersパターンが使える。

4. Vibe and validate ― 出力の妥当性をクロスチェックする

あるLLMに聞いたあとに、別のLLMでその答えが妥当かチェックする。

ワークフロー構成のデザインパターンのEvaluator-Optimizerでもある。

5. Vibe with variety ― 解法を複数もらって選ぶ

同じ問題に対して複数の解決方法を出してもらうことで、選択肢を増やし、より良い実装を選定できる。

得られた案の中から、要件や目的に合ったものを選べばよい。

これもデザインパターンのParallelizationである。

総括

LLMを最大限に活用するには、「質問の質」と「検証の習慣」、そして「小さく試す姿勢」が不可欠である。バイブス(vibe)に乗るのは大事だが、設計と確認のステップを怠らないことが、成功するLLM活用の鍵となる。

参考

このコースで学んだ内容です。めっちゃ勉強になります。
https://www.udemy.com/course/the-complete-agentic-ai-engineering-course/https://www.udemy.com/course/the-complete-agentic-ai-engineering-course/

通りすがりのラマ🦙

このブログでは個人開発で得た知見や興味のあるテクノロジーに関する記事を執筆します。 日々公開されている情報に助けられているので、自分が得た知見も世の中に還元していければと思います。 解決できないバグに出会うと、草を食べます。🦙🌿 経歴: 情報工学部→日系SIer→外資系IT企業 興味: Webアプリケーション開発、Webデザイン、AI 趣味: 個人開発、テニス